
現役ガソリンスタンド店員がエンジンオイル交換の上抜きのメリットとデメリットについてわかりやすく解説します!
最近のエンジンオイル交換は上抜きが主流!
上抜きとは、エンジンルーム内のレベルゲージからオイルチェンジャーで交換する方法です。
レベルゲージを抜いてチェンジャーのホースを差し込んでオイルを吸っていきます。
その逆の下抜きは、オイルパン(オイルの入っている部屋)下部のドレンボルトを外して抜く方法です。

上抜きのメリット
- 作業時間が早い
- ドレンボルト関連のトラブルがない
- 抜けてきたオイルの大まかな量がわかる
- 比較的作業経験の浅いスタッフでも交換可能
実際作業している側の感想として、個人的には上抜きはメリットの方が多いと思います。
作業時間が比較的早いのはもちろん、エンジントラブルが起こりにくいことはもっとも重要なポイントになります。
私がこの業界に入ったころは、下抜きがほとんどで、ドレンボルトの締めすぎてオイルパンのねじ山をつぶしたり、逆に締めが甘くオイルが滲んできたなんて事は実際に起きていました。さらに下抜きの場合パッキンも新品に交換しなければいけません。
特に最近の車は軽量化でオイルパンがアルミ製で出来ており、既定のトルクで締め付けを行わないと、すぐにねじ山を潰してしまいます。
その点上から抜く上抜きなら、そもそもドレンボルトを触らないので、一切このようなリスクはありません。
作業手数が少なくて済むので、経験の浅いスタッフでもオイル交換ができるということはそのためです。
イメージ的に【下抜きの方がオイルの抜ける量は多いのでは?】と思う方もいるともいます。
実際やってみると、【上抜きの方が抜ける】場合が多いように思います。
理由としては、オイルパンの底までチェンジャーのノズルが届くため、しっかり抜けることの方が多いです。
デメリット
- 冬場などの寒い時期はオイルが固く、チェンジャーで抜きにくい
- エンジンの形状によってはできない車もある
実際チェンジャーで抜く場合、車のエンジンの形状によってはホースが差し込めない場合もありますし、差し込めてもうまく抜けない場合もあります。
その場合はリフトアップ等を行って下から抜くしかありません。
もう一つは外気温に左右されることがあるということです。
エンジンオイルはその特性上が粘度の高いオイルほど、寒いと固くなる傾向にあります。
この場合はチェンジャーで抜く場合、オイルが固いためなかなか抜けてこないことがあります。
そうなると非常に時間が掛かるため、暖機運転をしエンジンの温めるか、下から抜くかになります。
いずれにせよ時間が掛かることになります。
結論は上抜きがおすすめ
冒頭に記述した通り、下抜きはリスクが多いためやはり上から抜くことのできる車は上抜きがおすすめになります。
時間効率やドレンボルトの開け閉め、リフトアップの手間と作業リスクを考えると圧倒的に上抜きに軍配です。
いづれにせよオイル交換をプロに任せる場合は、最適な抜き取り方法を選択しますので、ぜひ安心してお任せいただければと思います。



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